天体・・・・・ 意識活動     
12サイン・・・性質・イメージ・どのような
12ハウス・・・活動分野、囚われる環境 
アスペクト・・ 行動パターン
その他・・・・ 計算で導かれるポイント

公転周期:27日と8時間年齢域  
年齢域 :0~7歳

月は地球から最も近い星であり、見かけ上(視直径(しちょっけい)といいます)は太陽とほぼ同じ大きさであることもあり、太陽と同様に地上に様々な影響を与えています。月の満ち欠けによって海は潮の満ち干を繰り返しますが、女性の月経周期ともほぼ一致します。出産が満月に多いことや、満月の夜に事故が多いことなどもレポートされています。

生命のリズムを支配するために、月は母性の象徴とされました。母親を暗示し、幼児期に育まれる気質を示します。月は太陽と一対の存在とされ、太陽が社会や公共の自己を表すとすれば、月は内面の自己を表すとされます。

 また、太陽が父なら月は母、太陽が夫なら月は妻、をそれぞれ象徴します。女性のホロスコープであれば、太陽は父親や夫、月は母親や妻としての行動パターンを表します。

~その他 月の特徴~

○本質は感受性
○年齢域の0~7歳の間に培った体験や行動パターン
○主に母親の心理の刷り込み
○安心感、充足感
○大衆的な感性、模倣、同調性、人気運
☆人物 ・・・幼児期、母、妻、女性、私的、大衆
☆特性 ・・・感受性、感情、女性的、受け取り、過去
☆人体 ・・・血液・体液、乳房
☆疾病 ・・・女性病全般

水星(Mercury)

公転周期:90日弱
年齢域 :8~14歳

水星は、動きが速い天体です。太陽に最も近いうえ地球の内側を公転しているため、地球から見ると太陽と28度以上離れることがありません。そのため、非常に見えにくく、見えてもあっという間に姿を消してしまいます。

水星は、太陽の意志を受け継ぐ伝令といった立場を与えられました。水星の本質は、知性であり流動性とされています。水星が太陽に一番近く、太陽のあらわす自己実現を達成するために必要な能力、つまり思考力や認識力、判断力、コミュニケーションを象徴しています。

物が流通することも、水星の流動性のためとされています。また、情報を管理するのも水星の役目です。太陽は男性、月は女性とされますが、水星は中性とされています。

~その他 水星の特徴~

○兄弟、商業的手腕、メール、乗り物、仕事
○機転、融通、臨機応変、フットワークの軽さ
○年齢域の8~14歳の表現力、認知力、コミュニケーション能力、文章、知性
○器用と不器用の違い、興味の方向性、勉強の取り組みの姿勢や話し方
○物事に深入りしないので、器用貧乏になることもあり
☆人物 ・・・年下、知識人、文化人、青少年、間を取り持つ者
☆特性 ・・・知的好奇心、工夫、中性的、表現力、神経質
☆人体 ・・・手、指、感覚器官
☆疾病 ・・・精神病、腹痛、気管支炎、失語症、盲腸、喘息

金星(Venus)

公転周期:225日弱
年齢域 :15~24歳

古来金星は、太陽、月に次ぐ輝きをもつ星として、親しまれてきました。宵の明星(ヘスペロス)、明けの明星(フォスフォロス)として、9ヵ月ごとに2つの姿を見せてくれます。その輝きは大変美しく、愛と美をつかさどると考えられました。

金星は女性的な力(エロス)を象徴しています。出生時の金星が輝く星座宮は、その人の愛の形を表しているとされます。占星学では、女性的、愛情、芸術、財産が基本的な意味合いとされ、情感を豊かにします。月が素朴な愛情・愛着を示すのに対して、金星の本質はエロスであるため、やや打算的な要素を内包します。

~その他 金星の特徴~

○年齢域の15~24歳の頃の体験
○恋愛感情の育成、美的感覚、愛情、センス、芸術、音楽、快楽、お金
○愛情表現の仕方、楽しみ
○おしゃれ、美意識の発達、自己価値
○女性なら彼氏・異性との付き合い方、男性なら好みの女性像や恋人
☆人物 ・・・女子、愛されキャラ、自己愛、豊かさを望む
☆特性 ・・・社交的、喜び、調和、愛情、芸術的、優柔不断
☆人体 ・・・腎臓、喉、あご
☆疾病 ・・・自律神経、甲状腺

太陽(Sol,Sun)

公転周期:365日年齢域    
年齢域 :25~34歳

太陽は、我々太陽系の中心に位置し、最も大きく自ら発光する唯一の天体であり、地上に光を注ぎます。太陽の恩恵によって地上のあらゆる生命活動が維持・促進されるため、古代より太陽は天体の中でも最も重要な位置を占め、世界各地で信仰の対象となってきました。太陽はその生命力を与えるという特性から、本人の自主的な生き方や活力を暗示します。

また、女性にとって夫を示す場合もあり、所属している会社の権威者などを示す場合もあります。占いの本などに○○座生まれとあるのは、出生時に太陽がどの星座宮にあるかを示したものです。簡単に分類できるので占星術の認知度を高める結果となりました。

~その他 太陽の特徴~

○年齢域の25~34歳の自立を目指す生き方
○人生に対する能動的な姿勢
○目指す自分像
○自己創造力
○女性は無意識に夫に投影
☆人物 ・・・わたし、父親、夫、権威、地位、ペルソナ
☆特性 ・・・人生の目標、支配、生命力、情熱的、勇敢、精力
☆人体 ・・・心臓、目
☆疾病 ・・・高血圧、低血圧、心臓疾患、貧血

火星(Mars)

公転周期:687日(約2年)
年齢域 :35~44歳

火星は地球に近く、地球より外側の惑星であるため、地球から見ると非常に不安定で不規則な動きをします。あるときは輝きを増して地球に近づき、あるときは輝きを弱めながら遠ざかって行きます。色はどこまでも赤く、古来より火星は戦いの神とされていました。火星が近づいてくると地上に厄災があると信じられていたのです。

火星は男性的なエネルギーをもち、基本的な意味は積極性です。関連して、闘争のシンボルとされます。下手に使えば人を傷つけ、トラブルを引き起こします。内面で消化できない感情は、自責となり対人関係の中で持ち込まれます。

火星と金星は、雌雄の一対であり性的な意味合いも含みます。火星は男性的・積極的であり、金星は女性的・保守的であるといえるでしょう。

~その他 火星の特徴~

○年齢域の35~44歳に本性・目的を外に打ち出す力
○積極性、行動力、情熱、性的衝動、競争心、攻撃カ
○女性にとって結婚する前の好みの男性
○働き盛り、活力
○能カのアピール
☆人物 ・・・男性、男子、戦術家、スポーツマン
☆特性 ・・・推進力、生命力、性的エネルギー
☆人体 ・・・筋肉、顔
☆疾病 ・・・出血、高熱

木星(Jupiter)

公転周期:12年
年齢域:45~55歳

木星は太陽系の中で最も大きく、「太陽になりそこなった星」です。12年周期なので1つの星座宮には約1年とどまることになります。中国では古くから歳星と呼ばれ、幸運をもたらす吉星とされてきました。

同じ年に生まれた者は同じ星座に木星を持つことになり、社会的なモラルといった意識や時代背景を暗示するものと考えられます。人生の好機は木星の公転を中心に考えられ、占星学で12年に1度のチャンスがあるといわれるのもそのためです。

木星の特性は発展、拡大、慈愛、保護、楽観とされ、すべての事柄を助長します。悪く出ると、派手好き、怠惰(たいだ)、妥協、怠慢、エスカレートしていく事柄となります。

~その他 木星の特徴~

年齢域の45~55歳に視野が広がる
○リラックス、おおらか、物事を受け入れる気持ち
○認める、優しく見守る、寛容さ、モラル
○優しさと余裕ある態度 
○金星のバージョンアップ
☆人物 ・・・権威者、法律家、外国人、哲学者
☆特性 ・・・サポート、愛のモラル、慈悲、調和、善、向上心
☆人体 ・・・肝臓
☆疾病 ・・・肝臓病、神経痛

土星(Saturn)

公転周期 :29年
年齢域  :56~70歳

土星は木星に次いで大きな惑星です。世代交代の周期とも一致します。ゆっくりとした動きは、老成したイメージがあり、ギリシャ神話では時の支配者クロノスとされています。ギリシャ・ローマ時代の占星学では、土星は地球から最も遠い天体であり、不吉な星として恐れられていました。

星は忍耐・老練を象徴し、従わなければならない約束事や制限があるため、自由闊達(かったつ)にできない状態を暗示します。ただし、この忍耐はコツコツと努力することで目標を達成するための産みの苦しみでもあります。

土星が有効に働く人は安定した人生を歩み大器晩成するともいわれます。人間関係では年長者・上司もあらわします。 

~その他 土星の特徴~

○年齢域の56~70歳は自己管理がテーマ
○社会常識、規律、分別、管理、責任、形式、
○若者にとっては苦手意識
○時間をかける、安定した資質
○ルール、義務感、重圧
○一点集中、慎重さ、正確さ
☆人物 ・・・年配者、老人、賢者
☆特性 ・・・堅実、忍耐、土台、平均力
☆人体 ・・・髪、歯、耳
☆疾病・・・歯痛、骨の病気、皮膚病、リューマチ

天王星(Uranus)

公転周期:84年
年齢域 :70~84歳

王星は1781年にイギリスのハーシェルによって発見されました。それまでは、太陽系では土星が一番遠い惑星と考えられていたのです。土星以遠の惑星をトランスサタニアンと呼び、発見された時代に象徴される影響を持つと考えます。天王星は約84年で太陽を1周します。約7年で1つの星座宮を移動するのですが、1つの世代を象徴すると考えられます。

天王星は独創性や変化を暗示し、現状を打破しようとする心理を表します。制約も解き放ち、新しい生き方、新しい衝動を通して自分を変革していこうとします。また、変化を求める人々の潜在意識もあらわします。

天王星のもたらす変化は、一時的ショックや、一部の変化といった影響にとどまることが多いようです。また、ありきたりの物を嫌う要素でもあります。出生図で天王星との関わりが強い人は、その分野で、平凡でない自分らしさを発揮しようとします。

~その他 天王星の特徴~

○年齢域の70~84歳にこれまでの生き方を総括
○分離、独立、個人主義、オリジナリティ、独創性、変革
○新鮮な発見、ひらめき、冴え
○常識を破壊・否定、電気、組織的構造
○突発的変化、カラを破る経験、変化を求める気持ち
☆人物 ・・・クリエイター、発明家、科学者、天文学者、占星術家
☆特性 ・・・独創的、一部崩壊、放浪、革命、新たな発見、斬新
☆人体 ・・・神経、膝(ひざ)、すね
☆疾病 ・・・めまい、骨折

海王星(Neptune)

公転周期:165年
年齢域 :84歳以降

海王星は、1846年、フランスのルブリエとアダムズによって発見されました。海王星は、深層意識や感情を指し、非物質的世界を象徴します。「目に見えないもの」や無意識や精神世界を示します。また、金星を高次元まで高めた力を持つと考えられ、犠牲的精神、癒しなど宗教世界も表しています。

海王星自体は日常的な意味は持っておらず、忘我状態になることで神秘、未知な対象へ同化し、本来の自分に戻ろうとします。将来のビジョンや夢というのも海王星が引き金となります。有効に働けば自分の無意識に眠っている可能性を引き出し、使いこなせなければ注意力が喪失し散漫な状態となり、現実味のない言動となります。

~その他 海王星の特徴~

○無意識、幻想、映像、芸術、ファンタジー、神秘的感覚
○アルコール、薬物、詐欺、トランス状態、不注意、
○果てしなく広がるイメージ、直感力
予知、霊感、先見カ
○不可思議な要素、多方面へのアイディア
☆人物・・・芸術家、音楽家、理想主義者、心霊家、
☆特性・・・直感力、漠然、神秘、イメージ
☆人体・・・視神経など神経組織、足首
☆疾病・・・神経障害、魚の目

冥王星(Pluto)

公転周期:249年
年齢域 :死後

冥王星は、1930年にトンボーによって発見されました。独特の軌道のため、1979年から1999年までは海王星より太陽に近くなっていますが、発見当時は、太陽から最も遠い惑星でした。占星術的な意味では、冥王星がこの世の果てであって、太陽系の最外郭惑星であるとされます。発見されてからまだ太陽を1周しておらず、不明な点の多い惑星でもあります。

冥王星の基本的な意味は、極限です。精神的であれ、物質的であれ、すべての極限・限界を暗示します。中途半端さはありません。冥王星は、徹底的に破壊して、初めからやり直す経験をもたらすこともあります。

冥王星に出生図でパーソナリティの天体(太陽、月、水星、金星、火星、ASC,MC等)とアスペクトをもつ人は、その天体の意味に強い意志を持ち、周囲の干渉をまったく許さないといった面を暗示します。

~その他 冥王星の特徴~

○死と再生、極限、絶対的、支配、深刻、異常
○核エネルギー、地下、深層
○外部からの強い圧力、常識を超えた強さ
○人生の質や価値観を根底から覆す、徹底的な深い体験
○性的な関係
☆人物 ・・・カリスマ、黒幕、絶対的存在
☆特性 ・・・破壊と再生、極限、神秘、預言
☆人体 ・・・性器、ホルモン
☆疾病 ・・・性病、ホルモン異常

2分割(Sex)

12サインは、男性サイン(Masculine)と女性サイン(Feminine)に分類されます。いわゆる男性・女性ではなく、男性サインは意識が外に向き主張が積極的な外向サイン、女性サインは意識が内面に向き内面の価値観を重視する内向サイン。

呼吸のリズム吐く(男性サイン)吸う(女性サイン)、陰陽リズムと考えればわかりやすいでしょう占星学では、プラス・マイナスであらわされます。

男性サイン(奇数)+:牡羊、双子、獅子、天秤、射手、水瓶

女性サイン(偶数)-:牡牛、蟹、乙女、蠍、山羊、魚

3区分(Quality)

クオリティとは3つの質のことであり、行動パターンを表します。ホロスコープ上の12サインを3つの性質で4つずつに分類します。3つの性質は、活動宮(Cardinal)、不動宮(Fixed)、柔軟宮(Mutable)と呼ばれます。以下で分類します。

活動宮(カーディナル)・・・ 牡羊、蟹、天秤、山羊

常に積極的に行動し、休むことのない活動性があります。牡羊はすぐに行動に突き進み、蟹は心と情感を新鮮に生き生きとしたものにします。天秤は対人関係の価値を常に革新します。山羊は社会的な価値を常に高めようと努力します。

不動宮(フィックスト)・・・牡牛、獅子、蠍、水瓶

所有や保持に関係します。牡牛は物質や自己保存を、獅子は情熱を、蠍は情愛を、水瓶は思想・独創性を持続させようとします。活動宮とは対立します。

柔軟宮(ミュータブル)・・・双子、乙女、射手、魚

運動宮と不動宮の中間で、調整する意味があります。対立した2つの要素を持つので2重性も特徴です。人の意見に左右され、優柔不断な一面もあります。双子は個人の能力を伸ばすための変化、乙女は実用的な要求に応えようとする変化、射手は変化し続ける情勢に、魚は心の変化。

3区分は、左図のようにホロスコープ上では2つおきに同じ内容のサインがあり、それぞれ90度の角度を作っています。これらは、十字形をかたどるため、カーディナルクロス、フィックストクロス、ミュータブルクロス、とそれぞれ呼ばれます。

12サインの成り立ち

<地球から見た天空図>

占星学において、天体は地球から見た見せかけの動きとして認識されます。そして、その天体の振る舞いによる影響を分析していくのですが、実占の前にそれが天空上のどの位置にあるかを記録しなければなりません。12星座宮は記録のためのグラフや文字盤ともいえるでしょう。復習になりますが、見かけ上太陽の通る道を黄道といい、天の赤道と黄道が交わった点が春分点・秋分点となり、天の赤道と黄道が最も離れた点がそれぞれ冬至点・夏至点となります。その4点をそれぞれ3分割、つまり12分割したものが、星座宮となります。

かくて星座宮は30度ずつの広がりを持つことになりました。そして紀元前後のギリシャでは、当時ほぼ黄道上に見えていた星座をあてて、牡羊座から時計と逆回りに牡牛座、双子座、蟹座、獅子座、乙女座、天秤座、蠍座、射手座、山羊座、水瓶座、魚座としたのです。そして、牡羊座の0度を春分点としました。これが、当時では現実に見えていた星座なのです。前述したとおり、実際には、歳差運動と呼ばれる地球の地軸のぶれにより、現在では春分点は魚座の5度にあって、牡羊座の0度にはありません。それでも、12星座は星座そのものというよりは、記録のためのグラフや文字盤であり、その文字盤に象徴的な意味合いがあると解釈するのです。占星学では「星座宮」もしくは「サイン」と呼び、実際の星座と区別します。これが占星学としての考え方です。

牡羊(Aries)I am

創始のパワー。
わたしは何者であるかを知るサインです。

活動的かつ衝動的で直感的。
生まれたばかりの段階なのでカンが鋭く、本能の力が働くなら危険を回避できますが、そうでないなら短気さ、諦めも早さとして現れるでしょう。

12サインはじまりのサインゆえに抽象的な理解力があり、落ち着いて時間をかけて考えるのは苦手かもしれません。わたしを知るために、対向サインである天秤座、パートナーシップから学びます。

☆シンボルマーク
牡羊の猛々しい角の象徴。人体では頭部を支配します。

☆「牡羊」の特性

・陽作用
情熱的、猪突猛進型、統率力、決断力、勇敢、正義感が強い、冒険心、開拓者精神を持つ、強い向上心、勝利への執着

・陰作用
衝動的、短気、表現がストレートすぎる、向こう見ず、冷静な判断力不足、守りの弱さ

牡牛(Taurus) I have

獲得を目指すサインです。

牡牛は富と美と物質的安定を象徴します。安定、平穏、円満を求め、我慢強さ。のんぴり、素朴、マイペースで自然体を好むのは、牛から想像してもらうとわかりやすいとでしょう。

五感による判断、芸術的センスや才能。物質的、金銭的に豊かな生活を大切にし、変化を嫌い、安定第一。じっくりと時間をかけて結論を出そうとするので、急がされるのは苦手ですが、決断すれば大胆な言動にでるのは、抵抗サインの蠍座からの影響でしょう。精神的なものや非現実すぎる話には懐疑的です。

☆シンボルマーク
牡牛の頭と角を表します。人体では、喉と首を支配します。

☆「牡牛」の特性

・陽作用
美意識の高さ、優雅さ、忍耐強い、着実性、誠実、美意識、優雅さ

・陰作用
手放さない、差別、頑固、動きが鈍い、突然爆発する、差別

双子(Gemini)I think/choice/communicate

知的好奇心を最大に活かし、多彩な能力を発揮しようとします。

器用で鋭敏ですが、不安定で落ち着かず神経質な面も。常に新しい刺激を求めているので、情緒的なつながりは不得意でしょう。機転が利きますが、責任を持つことを嫌います。

双子は、神経を支配しているので快活な面と神経過敏な面と、二面性を持ったサインでもあります。社交的で饒舌な面と、慎重さを合わせ持ち二面性、焦り、多趣味で中途挫折、といった意味もあります。

対抗サインからは、より広い世界への知識、グレード高い世界への興味です。

☆シンボルマーク
2本のタテの湾曲が2人の人間で、情報・知識の2本のヨコ線でつながっていると考えられます。人体では、胸、肺を支配します。

☆「双子」の特性

・陽作用
発信力、身軽、臨機応変、器用、柔軟性

・陰作用
迷い、決断力の欠如、落ち着きがない、飽きっぽさ、欲張り

蟹(Cancer)I feel

情緒や感情、周囲との共感や同調を養うサインです。

蟹の基本的な意味は、感受性、母性、献身、慈愛です。冒険をせず、愛情を育むことに励み、大切なものを守るためには積極的に行動します。仲間意識のある環境では、融通性に富みうまく周りに溶け込むことができますが、それ以外では排他的になりがちです。デリケートで情感豊か、心配症で情緒不安定な面も。

対抗サインの山羊座からの影響としては、心の居場所での権力獲得です。

☆シンボルマーク
蟹のハサミを表すとも、胎児を表すともいわれます。人体では胃を支配します。

☆「蟹」の特性

・陽作用
行動力がある、献身的、母性的、愛情豊か、模倣上手、大衆、人情

・陰作用
情に弱い、過保護、排他的、自衛的、感覚的、論理的判断が苦手

獅子(Leo)I will/create

創造のサインです。

獅子は百獣の王ライオンのイメージゆえ、ここから周りからも慕われる堂々たる王者、自信満々で寛大といわれる所以ですが、現実は太陽意識を獲得し、創造的に生きていれば、の話しです。

自分が人生の創造主として生きていれば、単純な子どもっぽさも素直な自己表現となり、創造力によって人生を展開していく力を持ちますが、そうでない場合は、自己顕示欲の強さや独善的な行動になりやすいでしょう。

承認要求が強いのは、対抗サインの水瓶座から、似た思想や感性を持つ者へのアプローチです。

☆シンボルマーク
ライオンの尾を表したといわれています。人体では心臓を支配します。

☆「獅子」の特性

・陽作用
自尊心、勇敢、力強い、意志の強さ、情熱的、正義感がある

・陰作用
自己中心的、短気、権力志向、単純無謀、単純

乙女(Virgo)I analyze

技術を身につけるサインです。

理性、分析、批判を通して節度のある人生を形成しようとします。周囲から見て、恥ずかしくない節度ある中でまとまって生きようとし、それを習慣化させる力を持ちます。細かい所まで目が行き届くので、視点はミクロへと向かいがち。

感情的に踏み込まれるのが苦手で、時折シビアで辛辣なのは、神経質で繊細、心配性ゆえなのは、対抗サインである魚座の感受性の強さゆえでしょう。

子どもから大人へ変わる少女期の不安定な心が反映され、二面性を持つとされます。純粋なだけに、強い影響を受けると傷ついてしまうことも多いでしょう。

☆シンボルマーク
乙女のロングヘアを象徴したものと考えます。人体では、腸、腹部を支配します。

☆「乙女」の特性

・陽作用
繊細、整理能力・分析能力の高さ、完全主義、理想主義

・陰作用
精神力が弱い、批判的、ヒステリック、未練がましさ

天秤(Libra)I balance/weigh

乙女座までの前半6星座は個人の能力や才能を磨いたり、内面的な完成を意図していましたが、天秤座からは他者との関わりの中で社会に積極的に出ていこうとします。

様々な個性の人を公平に扱い、人間関係にバラエティーを求め自分が他者からどう見えるかを気にします。愛されたい願望も手伝って、上品に物腰が柔らかく、人に好まれる言動を心がけるでしょう。

天秤の本質は調和、平和、社交性といったバランス感覚です。対人関係も調和を重んじスマートな付き合いを優先しすぎると、主体性を欠き優柔不断になることも。対抗サインである牡羊座の、I amが後ろから支えます。

☆シンボルマーク
天秤をかたどったものと考えられますが、日没をデザインしたとの説も。人体では、腎臓を支配します。

☆「天秤」の特性

・陽作用
中庸の精神、冷静沈着、広く浅く興味を持つ

・陰作用
八方美人、冷めている、煮えきらない

蠍(Scorpio)I desire/transform

相手との一体化を経験することでの変容サインです。

自分が変わるか、あるいは相手を自分の価値観に染めるか、という徹底的な改革があり蠍座は性、生と死、組織や集団との一体化、他者の金銭を扱うことを示します。

他者の意志を引き継ぐことへの運命的な関わり、中途半端を嫌い、真実を求め隠された事柄を探求したり、研究熱心で集中力を発揮したりします。こだわりが強く、粘り強いため、一つの事を追求し続け、恋愛でもある種の支配する・される関係が働きます。

自分の欲望を通して、対抗サインである牡牛座の獲得も目指すサインです。

☆シンボルマーク
蠍の姿とも、男性の性器ともいわれます。人体では腰や性器を支配します。

☆「蠍」の特性

・陽作用
我慢強い、粘り強い、意志が固い、控えめ、破壊力、神秘性

・陰作用
無口、閉鎖的、秘密主義、不気味、用心深さ、沈黙を美徳とする

射手(Sagittarius)I see/perceive/aim/experiment

射手座は、もう一度個人の能力や力を、集団の中でフェアに発揮しようと広い世界への知的好奇心を発達させます。

精神的な自由と広がりを求めるので、精神性の高い学問、哲学、宗教に興味が向きます。博識で熱意の持てる対象が常に必要で、自由奔放でタフ。好奇心の強さは対抗の双子座から。楽天家、未来を見据え多くのことに関心を寄せます。

精神性を重んずるあまり、社会的視野が狭くなることもあり、弓矢のような素早い機転がききますが落ち着きのなさにも通じやすいでょう。活発と神経質、お調子者で軽はずみ、という二面性もあります。

☆シンボルマーク
弓矢。人体では、肝臓を支配します。

☆「射手」の特性

・陽作用
動きがすばやい、天真燗漫、自由奔放、楽天家、柔軟、好奇心が強い

・陰作用
落ちつきがない、移り気、熱しやすく冷めやすい、短気、プライドの高さ

山羊(Capricorns)I use

具体性、実際性に集中するのが山羊座です。社会で認められるかが目的で、個人的な感情や個性・能力だけを重視する事はありません。社会的ルールや個人としての限界をわきまえ、常識的なセンスを発達させます。

伝統的な価値観を軸に権威的な立場と肩書を目的としますが、常識やルールに忠実なため、面白みのない人生になったり、打算的になったりする傾向も。義務や責任に強く、目標を掲げ長期間頑張れるでしょう。

山羊は人間の無意識な深層部分をも象徴しています。自我は強いのですが、思慮深く、慎重で、対抗サインの蟹座が垣間見れるところです。自分のテリトリーを侵されるような危険には、断固として立ち向かうでしょう。

☆シンボルマーク
上半身が山羊で、下半身は魚をあらわしています。体では、膝を支配します。

☆「山羊」の特性

・陽作用
思慮深い、慎重、我慢強い、粘り強い、努力家、勤勉、研究熱心、精神性を大事にする、神秘的なものに興味を持つ

・陰作用
孤独的、堅実すぎる、周りの意見を聞かない、気難しさ

水瓶(Aquarius)I know/solve

水瓶座は常識的な社会から脱出を図るサインです。平凡で常識的な価値観をひっくり返す自由さを求め、何事にも束縛されない自由で独立した感性を大切にし、人間関係も特定の人にとらわれないでしょう。

性別や年齢、社会的立場、国籍等に一切関係なく、同じ理想や思想を持つ人と交流を楽しみます。拘束されないフリースタイルの仕事や、TV、ラジオ、通信事業、パソコンなど通信関係と縁が深く、未来的なビジョンを形にしようとするので、改革、発明に適正があります。爽やかで中性的な魅力が魅力なのは、対抗サインである獅子座の、個の立たせ方にあるのでしょう。

水瓶の本質は、独創性、創造性です。常識にとらわれず信念があり、個性を尊重するので、変人扱いされることもあります。

☆シンボルマーク
水瓶からあふれ出る水です。人体では、ふくらはぎを支配します。

☆「水瓶」の特性

・陽作用
異端児、博愛、自由を求める、理想主義、論理的で知的志向

・陰作用
自由すぎる、組織に溶け込めない、変人、社会不適合者、浪費

魚(Pisces)I believe

12星座の終わりである魚座は、これまでの星座の価値観を無に帰そうとします。包容力に優れ、芸術的センス、ダンス、音楽、心霊、深層心理への関心が高まります。犠牲心も特徴で、感受性豊かで鋭く、周囲の影響を受けすぎて不決断や迷いにつながりやすいでしょう。

目に見えないものを感じ取り、霊感や直感につながり、これを実生活に落とし込むには対抗サインである乙女座の秩序が必要になります。

バーチャル世界の中で遊ぶ傾向が強すぎると、感情的、感覚的に依存症になりやすく、すべてを放棄していく過程の星座なので、時として無力になる危険も。想像カに富むロマンチストであり、感受性の強さから芸術的なものを愛します。

☆シンボルマーク
人体では、足首を支配します。

☆「魚」の特性

・陽作用
慈悲、同情心、情緒的、サービス精神旺盛、多面性

・陰作用
自己犠牲的、過保護、流されやすい、葛藤、空想的

アングル

占星学の世界は、人間が地上から見た天空図を意識の世界に投影したものです。天空図で人間の精神に影響を与える重大なポイントとして重要視しなければならないのは、以下の4つであると考えます。

地平線から惑星の上ってくる上昇点、惑星が天空の最も高い位置にくる天頂点、惑星が地平線に沈んで行く下降点、そして意識の底にあり天頂点の反対にある天底点です。

そして、占星学ではこのポイントの位置をサイン上の位置で表現します。これをホロスコープの中心でもある地上と直線で結ぶと、ホロスコープは4つに分かれます。これをアングルといい、上昇点をアセンダント(Ascendant)、下降点をディセンダント(Descendant)、天頂点をエムシー(Medium Coeli)、天底点をアイシー(lmum Coeli)と呼びます。

アセンダント(ASC)

アセンダントは、時間を計る基準でもあり、惑星が上昇してくるポイントということで、古代より1番重要視されてきました。占星学では、惑星が地上から初めて見えるポイントということで、生まれついて与えられた特徴や性質、意識をあらわすとされます。

ディセンダント(DES)

ディセンダントはアセンダントに対応する存在です。ディセンダントは、惑星が沈んでいくポイントであるので、アセンダントが生まれながらの性質であるのに対し、ディセンダントは、生まれた後の周囲、つまり環境や人間関係を暗示します。結婚などもその中に入るでしょう。

エムシー(MC)

天頂は惑星が最も力を強く発揮する位置です。現実的な世界での理想、自己の姿を意味し、人生の高み、社会的な地位や評価をあらわします。

アイシー(IC)

アイシーは、惑星が最もその姿を隠すポイントです。そのため、潜在意識をあらわすといわれます。潜在意識はある意味で本当の自分自身であるため、心のよりどころ、安住の場所も暗示します。

ハウス(室)の基本的意味

前述のアングルを基準として、ホロスコープを12に分割したものがハウスという区分です。アングルの4つのポイントの間に3つずつのハウスを作ります。そして、アセンダントから時計と逆回りに、1,2,3…12という番号を持っています。

第1室と第7室、第2室と第8室といったようにホロスコープの反対側にあるハウスは、それぞれ対となる意味を持っています。ハウスという概念は古代ギリシャにはなく、占星学がイスラム世界に伝わり、分析ポイントが細分化されるようになって生まれたものと考えられます。それでは各ハウスの意味するものを学習しましょう。

1ハウス…本人の室

1ハウスのカスプはアセンダントであり自分自身を表します。1ハウスにある惑星は本人の肉体や自我、個性、行動パターンに影響します。これは無意識に発揮されるので、本人は案外無自覚ですが、他者から見るとはっきりした特徴に見えます。

また、一生を通じてその人が積極的に使っていく本質なので、自己主張ややりたい事としてわかりやすい現れ方をします。しかし出生図で1室の天体はあまりにも強く同化している個性なので、何かしらの改良すべき欠点であっても直しにくい部分でもあります。

2ハウス…所有の室

人間が生きて行くなかで与えられる(あるいは勝ち取る)物質的、遺伝的能力をあらわします。肉体を維持するために必要な衣・食・住といった基本的なものや、財産や経済力、所有物またそれらに対する本人の意識や才能も暗示します。経済動向などをこの室で判断することもあります。

このハウスが強化されている人は自分の資質や能力、五感(嗅覚、視覚、触覚、聴覚、味覚)を使って様々な事を判断します。自分の能力をじっくり磨くことに時間をかけますが、頑固で一度決めたことを変化させるのは苦手です。

3ハウス…知識の室(趣味・研究)

第3室は、コミュニケーション、知的能力、話し方、情報、興味の方向を表します。個人の能力を伸ばすためには、知識、情報が必要で、それを外に向かって表現しようとします。初等教育、通信、出版、運輸の意味もあり、活発に変化して行く状況に対応する能力とか、順応、応用、実際的な知識に関したハウスで、神経も司ります。

このハウスに惑星が多いと知的能力を発達させることに熱心で、様々な技能を身につけようと努力するでしょう。そこで、この室は、言語能力、文章能力、その他もろもろの知的能力を暗示し、また、そうした能力を発揮できる環境も暗示します。

また、3ハウスや双子座にはサバイバル能力という意味があります。変化の激しい状況に対応できる能力を積極的に育てようとするからです。周囲への思いやりや共感が芽生えるのは4ハウス以降になります。

4ハウス…家庭の室(父母、特に男性にとっての母、女性にとっての父)

カスプがアイシーにある第4室は、潜在的な本当の自分自身や安心感をあらわし、アイシーの特性を反映しています。ここから、安らぎの場所として「家庭の室」といった概念が導かれます。家族、祖先など血縁の人たち、母なる大地や住居・家庭をあらわします。また、アイシーは天底点であることから人生の晩年をあらわし、最後に本当の自分自身に戻れるといった意味で墓所(ぼしょ)をあらわすこともあります。国家や民族を占うときもここを重要視します。

4ハウス身近な人間関係や慣れ親しんだ環境の中で安住の地を見つけるハウスです。身近な人との小マメな交流やスキンシップ・思いやりや世話を焼き合う事で情感の満足が得られます。テーマは“似たもの同士の共感”で同じような感覚を共有できる人と密接な関係を作ることで安心します。よって自分の理解を超えた出来事や、他者には防衛心が働き攻撃的になります。

5ハウス…創造の室(子供や企業の室でもある)

4ハウスで養った情感の表現をする事がテーマで、人間は他者とは違った独自の世界を創造しようとします。これは、他者の存在や周囲の実態を意識することにより発生します。他者とは違うといった意識が、創造する欲求です。これは自己表現でもあります。恋愛、芸術、趣味、子供といったものを暗示します。なお、第3室はコミュニケーシヨン手段としての知識ですが、創造またその表現はこの第5室が担当します。

主観的で単純ではありますが、感動や情感を他者に伝えたいという気持ちが旺盛で自己主張や表現に凝ったり大袈裟になったりします。他人の評価は問題にならず、自分が面白いとか、感動したとう事が大切なので、思い込みのエネルギーだけで突っ走ってしまう要素もチラホラ。企画、遊戯、ゲーム、宣伝等にも関連。

6ハウス…義務の室(職場の室)

義務や調整、生来の個性を訓練するという意味があります。1室から見た場合、150度の状態になるためです。雇用関係や従属関係(仕事に限ったことではない)もこの室の担当です。また、この室は、惑星が沈み行く地平線のすぐ下にあたるため、生命力の衰えをあらわし、肉体・医療・健康も意味します。

5ハウスの爆発的な情感の盛り上がりを演じた後で、突然シラケた気分になる事と似て、ふと我に返ってみると恥ずかしい事をしたのではないかとか、あれはやり過ぎだったという感じで反省したり、知的な分析や批判をしたり、個人の能力を磨く最終段階に入ります。ですから自已表現は控えめになり、細かい所まで気が付くようになり、しっかりした実務的な仕事能力を育てようとする人になります。健康、義務、奉仕、下積み、要求された仕事をこなす能力という意味があり、生真面目で神経質な面があります。

7ハウス…人間関係の室(協力相手の室)

1ハウスは本人の室でしたが、この7ハウスは、周囲を取り巻く人々や社会環境をあらわします。人間は社会との関わりの中で生きています。他人と協調していくことは大事なことです。他人との協調で代表的なものは結婚でしょう。ルール・契約をも暗示するこの室は、古くから結婚の室と呼ばれていました。

7ハウスは自分の内面の世界から抜け出して、違う個性の他者と関わりを持とうとするハウスです。いろんな人との交流の願望が強く、閉鎖的で特定の人とのみ仲良くするというよりは、幅広く大勢の人と関わっていくでしょう。調停とか、バランスを保つという意味もあり、何か一つに片寄り過ぎる事を嫌います。ですから誰とでも公平に接するとか、他者の反応をしっかり観察する所があります。自己主張をして争うよりは、様々な人の意見を聞いたり、取り入れたりするのが得意で、時として日和見とか、優柔不断に見える事もあります。ネイタルでは、7ハウスのカスプや天体の状態で、その人か関わって行く他者のタイプを推理します。

8ハウス…輪廻転生の室

2ハウスは一代限りの物質的な所有をあらわしましたが、第8室は受け継いでいく(精神的なものも含む)財産をあらわします。物質・肉体は、時の流れとともに朽ちていく存在ですが、精神的に所有するものは時を超えると考えます。人間は死すべき存在ですが、個々の意識は、時空を超え次の世代に受け継がれます。後継者としての子孫や、祖先から受け継がれる遺産はこの室でみます。また次世代に受け継ぐということで、性行為もあらわします。

7ハウスで出会った人との、より深い一体感を経験するハウスです。このハウスが強い状態だと、基本的に権力者や目上等、力のある他者や組織に対して柔順な気質になります。自我が弱くなり、一旦自分より遥かに優れていると思える価値観に同化するのです。興味を持つ対象への集中力は強く、完全に一体化していく過程でこれまでの自分の価値観や考え方を根底から変えでいくのが8ハウスの作用です。

結婚後にお互いの価値観を変化させる感覚と似ていますが、徹底的な変化か破壊という要素があるため、洗脳とか、神秘的な力を内包するとされます。また、遺産や結婚や親子間の金銭の贈与、他者の金銭を扱う意味で保険業、銀行、葬祭業、探偵、占い、ハードな情報を扱う記者との縁が深いハウスです。

9ハウス…叡知の室

3ハウスは個人的能力といった、自分を中心とした世界で知的能力が発揮されましたが、9ハウスでは、自己の存在を切り離したところでそれを一般化し、日常性を脱却した、より広い視野で能力を発揮するのです。チームプレーのスポーツ、学問、文化、哲学、宗教、精神世界、古代文明、外国を暗示し、高い精神性を求めます

8ハウスで体験した一旦他者の思想や価値観の中で自我を改革した後で、もう一度集団の中で個人の自由な能力を発揮しようとします。9ハウスの強い人は、具体性はありませんが拡大、発展の要素のある、遠い場所、はるかな憧れを持つことができるような見果てぬ夢を追いかけるという願望を満たすといいでしょう。

10ハウス…仕事の室

社会的野心を実現したり、より現実的、具体的な結果を重視するハウス。個人的な感覚とか楽しみより全体的で社会的な視野で判断するため、大人としての自我の完成した状態とされます。1ハウスで個人としての可能性を追求した人も7ハウスで人それぞれの個性の違いを良しとして交流を広げた人も、10ハウスの論理では否定されるのです。(90度の関係) 

現実社会の中で個人としての我や特徴はそれ程問題にならないという事を受け入れるのが1Oハウスのテーマであり、成功イメージとか、社会の中でどういう役割を引き受けたいと思うかを考えて行きます。

11ハウス…同志の室(友人の室)

人間は、第5室の創造を現実のものとしていく願望を持っていますが、そのためには、協力者が必要です。第11室は、達成したい願望、またそのためのパートナーをあらわします。ただし、このパートナーは、血族や姻族といったものではなく、同じ意識や目的を持つ者同志です。そしてその協力により、創造性ははじめて広がりを見せ、広範囲の活躍の場ができるのです。社会の枠を超えた理想的な未来をみようとする場所です。

10ハウスで達成した社会に適応する形の自己実現で、満足しきれなかった個人的な理想や夢を追求するのが11ハウスです。組織や会杜の論理に束縛され義務を受け入れた人が、社会や世界の広い視野を取り入れた上で、限界を解除した自由性のある発展的な未来への希望を実現させようとするのです。

また、理想や思想の上で共感出来る仲間内(集団)で、サークルやボランティア活動・趣味の集まりに興味が出てくるハウスです。個人的な情のからまない距離感のある人間同士で同じ目的を目指すなど、風通しのいい関係を好み拘束感を嫌うでしょう。11ハウスの強調された出生図を持つ人は、委託や派遣仕事、グローバルな視野に立ち、自由な立場で活躍できる職場を望むことが多いようです。多少現実離れする要素もあります。

12ハウス…無意識の室

12ハウスは、夢・秘密・潜在意識をあらわします。集合無意識や、夢、混沌とした様々な体験を受容する場所です。人間が1ハウスから11ハウスまでに獲得したものを一枚一枚脱ぎ捨てると、そこには本質が残ります。12ハウスは、ホロスコープ上の最後のハウスに当たることから、無意識の本質と考えます。霊的なものを象徴する室でもあります。6ハウスで自分自身の管理ができなければ病気として表れ、12ハウスで魂の調整をできなかった人は、何らかのトラブルとなります。

10ハウスのような確立した自分像や明確な意志等が分解され、隠してきたものや忘れていたはずの障害、反省すべき事などが表面化してきます。12ハウスは夢や無意識と縁があり、この部分が強調されているとはっきりと主張している訳ではないが、ムードとしてその人が持っているカラーや、隠れて行動すること(こっそりやっていること)、治りにくい個性とか癖として感じられるハウスになります。

1ハウスのような“私ってこういう人”という分かりやすいものではなく、潜在的に持ち合わせているものです。目立ちませんが、その人にとっては重要な役割を示します。

占星学においては、ホロスコープ上のすべての惑星がそれ自体で意味を持ち、また、12サインもそれ自体で意味を持っています。それらの組み合わせから解釈を導き出すことができます。

ここで解説するアスペクトとは、地上から見た惑星と惑星の見せかけの位置関係(視角度)のことです。惑星は私たちの内面にある10個の意識を表します。アスペクトはその意識がどういう行動をとるのかを表します。

メジャーアスペクト(Major Aspect) 第1種座相

内容アスペクトには、メジャーアスペクトとマイナーアスペクトがあり、実占で使用するのは、ほとんどがメジャーアスペクトです。

0度コンジャンクション(Conjunction)合

2つの惑星が同じ位置にある状態のことをいいます。これをコンジャンクションと呼び、「合(ごう)の状態」といいます。合はアスペクトの中で一番強力な作用を持っていて、無意識的に強め合います。どのように強めあうかは、惑星の組み合わせによります。

180度オポジション(Opposition)衝

惑星と惑星が天空上の正反対に位置します。オポジションは、2つの惑星が互いに引っ張りあう緊張した状態です。互いの資質がもうひとつの惑星へダイレクトに流れるので、その人にとって困難に感じるか援助として感じるかは別れるでしょう。物事の客観化を促しますが、使いこなせなければ緊張をもたらします。

120度トライン(Trine)三分角

古くから幸運の角度とされます。120度は安定と発展性を持ち、スムーズさを表します。一方居心地の良いイージーな「ぬるま湯状態」を作り出すこともあります。変革には向きませんが穏やかで洗練された振る舞いになります。

90度スクエア(Square)矩

惑星と惑星が直角となる状態です。90度は、全天を4で割った角度であり、片方を否定することでもう片方を成り立たせるエネルギーです。困難、試練、選択、変更を暗示します。その試練を乗り越えることで、道が開けてきます。強く自分を打ち出す性質を与えるので、ホロスコープにスクエアがない人は、逆境に対する取り組みが弱くなる傾向があります。

60度セクスタイル(Sexti1e)六分角

60度は120度の半分で、トラインに性質は近いですが、セクスタイルのほうが積極的で工夫する能力があり、機敏です。セクステルを形成する2つの惑星と150度の角度をもつ惑星がある場合、その状態をヨードといい、新たなコンビネーションアスペクトを形成します。

マイナーアスペクト(Minor Aspect)第2種座相

30度セミセクスタイル(Semi Sexti1e)

セクステルの半分、30度のアスペクト。セクステルの意味がさらに弱まります。

45度セミスクエア(Semi Square)

スクエアの半分、45度。スクエアの意味が弱まったものです。

72度クインタイル(Quintile)

五分角とも呼ばれ、360度を5で割った72度のアスペクト。この角度は、知性をあらわし、目標に対する精神的な努力を暗示します。

150度クインカンクス(Quincunx)

インコンジャクト(Inconjuct)ともいわれ、次第に重視されつつあります。資質の違う要素を意識的に調整し、調和的な関係になるまで互いに縛りあいます。

ノー・アスペクト(No Aspect)

ある惑星が、他の惑星と全くアスペクトを持たない状態です。孤立している状態なのでその惑星の自己表現に偏りが生じ、その惑星が持つ意味が無制限に表出したり、逆に全く深い部分に隠れてしまったりします。

コンビネーションアスペクト(Combination Aspect)

いままで述べたアスペクトは2つの惑星が作るものでしたが、3つ以上の惑星が作るアスペクトをコンビネーションアスペクトといいます。

グランドクロス

4つの惑星が天空上の4つのポイントで90度を形成した状態です。オポジションを形成した2つの惑星が2組あり、その2つずつを結んだ直線が天空の中心で直角に交わっているとも考えられ、オポジションやスクエアの意味が強まります。多くは、3区分の同じクオリティ (運動宮・不動宮・柔軟宮)同士で形成されることが多く、共通のクオリティを強めるとされます。

運動宮なら果てしなく続く活動性。常に目標や課題を持ち忙しくなります。

不動宮なら維持・保持にこだわり、しばられる状態。重苦しさを感じます。柔軟宮であれば周囲の人に翻弄されます。価値観の流動化により落ち着かない。

Tスクエア

オポジションを形成する2つの惑星に対してスクエアを形成する惑星が加わった状態です。この場合も、グランドクロスと同じような意味を持ちます。中間に当たる惑星の良い意味での暗示が発揮されにくいとされますが、思慮深さや能力のある人に必要なコンビネーションアスペクトで、人生に緊張感と努力を与えます。

グランドトライン

3つの惑星が互いに120度(トライン)を形成した状態です。安定感があり、強運の配置で、アスペクトを作る3つの惑星の長所が互いに高まります。普通は、同じエレメント同士で成立します(例外あり)。火のグランドトラインであれば精神性、社会的栄誉、地のグランドトラインであれば物質的、事業の成功、風のグランドトラインは情報、知的分野での活躍、水のグランドトラインなら思いやり、芸術的才能の開花です。

グランドトラインを作っている元素の枯渇がなく、楽にできることからイージーさも出てくるため緊張や対立を避ける傾向があります。

ヨード

60度のアスペクトを形成する2つの惑星の反対側の中央にもうひとつの惑星があるときのアスペクトです。あるいは、ある惑星に150度のアスペクトを持つ惑星が2つ別の箇所に存在する状態ともいえ、セクスタイル、クインカンクスを合わせた形です。逃れられない運命的呪縛という表現もあります。2つのセクスタイルの惑星が、150度先の惑星を鍛えるようになり、その目的のためにだけセクスタイルの惑星が使われます。

オーブ(Orbs)

オーブとは、惑星同士がピッタリのアスペクトを形成することはまれなので、許容範囲をもうけています。少しのずれであれば、惑星同士は影響を与えあうとするものです。

オーブについては諸説があり、10度とか5度とか2.5度とか様々です。一般的には、メジャーアスペクトについては大きなオーブを取り、マイナーアスペクトでは小さなオーブを採用するのが一般的です。