木星信者の現状


エンタメ占い業界には、依然として木星信者が多く存在しています。

その理由の一つは、木星が一年に一つのサインに滞在するため、運勢の目安がつきやすいことです。ただ、それだけの理由で「幸運が訪れる」と囃し立てられますが、実際に木星が恩恵をもたらすことも事実です。しかし、それは日頃から努力し、善行を積んでいる人へのリターンに過ぎません。

木星は宗教や思想、哲学を象徴し、個人の思考世界を示すように、木星の恩恵を受けるためには、自己成長の意志とその人が持つ理念が必要です。単に受け身で幸運を期待するだけでは、多くの場合、期待外れに終わるでしょう。

木星の恩恵の真相


木星がネイタルのパーソナル天体に強く作用する場合、発展や成長のチャンスを与えてもらえます。

ただ、それに見合うだけの知恵と美徳がなければ、その恩恵は表面的な現象に終わり、期待外れの社会評価が伴うかもしれません。また、木星は射手座のルーラーであり、高いプライドを示すこともあります。社会評価の高い人ほど、この恩恵の味を忘れにくく「善良な人」イメージを脱げない窮屈さも同時に感じやすいでしょう。

木星と土星の関係


t木星は運のツキのようなもので一時時的な作用です。

仮に乗れたとしても、そこから本人の土星力によって、責任を果たしながら継続していく力も必要になっていきます。木星の影響を実感するには、2年後もしくは7年経過しないとわかりません。木星は土星とセットで動き、社会生活を構築する天体コンビ。ある程度の時間を重ねながら社会体験を積むことで、他者への優しさや人間的重みが加わり、結果的に私たちは完成された大人に近づいていけるのです。

木星双子座デトリメント


占星術において、「デトリメント」(detriment)は惑星がその影響力を最大限に発揮しにくいとされる配置を指します。

双子座は多様な興味を持ちやすく、木星の拡大のエネルギーと相まって特定の目標に集中することが難しくなるように情報をカオス化させているのも、現代では木星の働きではないでしょうか。

本来、木星は知識と成長を象徴しますが、SNSにより広く浅い知識を簡易に得て「知った気持ち」になるために深い理解が不足しがです。木星のホームサインである射手座とは対照的に、双子座は現代社会の情報過多と無秩序な楽観主義に通じる部分があり、何を「知り」何を「知らない」でいるかの選択は大いにあなたの水星力に関わってくるでしょう。

カード対応とデーカンの関係


木星をイメージしやすいようにカード対応からも考察してみましょう。はS8、S9、S10であり、デーカンはそれぞれ木星、火星、太陽です。

S8 木星
木星は、自分を縛るのは自分の考え以外にはないことを示しています。敏感になり、考えは内に秘めて状況判断をすることが必要です。口は災いの元であり、フラストレーションが溜まっても思い通りにならない状況から社会を学ぶ時期です。ここではもう主導権は持てず、受動的になるしかありません。

S9 火星
火星は、考えれば考えるほど混乱する思考を表します。双子座の木星は次々と情報を拾い拡大させるため、決めかけていたものを否定し、取捨選択に迷い続けます。自分の考えがまとまっても、社会では受け入れられないことが多いですが、それでも耐えて時を待つしかありません。

S10 太陽
太陽は、ネガティブな考えから抜け出せるかどうかを示しています。状況は自分の予想とは全く異なる展開になることがあり、それによってもう一つの輝かしい自分の太陽と出会うことができます。この太陽を見つけた人だけが、社会に対して良きイメージを持てるのです。

今後1年半の木星の学び


双子座に滞在するこれからの1年半は、青年期のような地団駄を踏み鳴らしながら、自分の知性の限界を知り、自分で考えるほど社会は満更でもないことを学ぶ時期となるでしょう。


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